webライター、フリーライターにとって欠かせないのが案件探し、営業です。
この記事では、フリーライター歴20年の私が実際に行ってきた案件の探し方、獲得の仕方を6つ紹介します。初心者の方からある程度キャリアを重ねた方まで、ぜひ参考にしてください。
なお、今回のこの方法を裏返すとほぼ「ライターの探し方」になります。もしこのページを企業の方が見ている場合は、下記記事も合わせて参考にしてください。
1.検索する
まずは「ライター 募集」で検索しましょう。検索する場所は、Googleと各種SNSです。
案件を検索するときのコツ
ただし、「ライター 募集」で検索すると膨大な数のページや投稿がヒットします。そのため、得意分野がある、やりたいジャンルがある場合はこれにひとこと付け加えましょう。具体的には「コスメ ライター 募集」みたいな感じですね。
また、地元中心に仕事を探しているなら「ライター ○○」と地名をプラスして探してもいいでしょう。こんなピンポイントの場所で探しても……と思っても、地域情報を発信しているサイトなどが結構見つかるモノです。
SNSの場合、検索してヒットする情報は玉石混交です。特にTwitterは、アフィリエイターの方のなにげない「ライターさん募集しようかなー」みたいなツイートまでヒットします。「ライターですがお仕事募集しています!」みたいな投稿もヒットします。
こういう、言い方悪いけれども「ノイズ」的なものもそれなりの数はあるので、人によってはちょっと面倒くささを感じるかもしれません。ミュート機能などを活用して、自分で探しやすいようにいろいろカスタマイズする必要があると思います。
古い日付の記事でも問い合わせてみて!【実体験】
検索していると、数年前のライター募集記事が見つかることがあります。その場合は、そのサイト全体を見て、ライター募集が修了していないか確認しましょう。もし終了していないようなら、ダメで元々の精神で問い合わせてみてもいいと思います。
実際私も、数年前のライター募集記事を見て「今でも募集されていますか?」と問い合わせた結果、見事案件を獲得したことがあります。
2.クラウドソーシングサイトで探す
ライター初心者の方にとっては、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトで未経験者歓迎の案件を探すのも手軽でいいかもしれません。
ただし、よく言われるとおり、未経験者歓迎の案件は報酬は高くありません。経験者優遇などの案件ですらあまり高くありません。
私も一応登録それぞれのサイトに登録していますが、ほとんど使っていません。たまーに「最近使っていませんよね?」とログインを促すメールが届くほどです。時間があるときに何か掘り出し物的な案件(報酬の低さには目をつぶってでもやりたい・メリットがある案件)がないかなーと眺める程度です。
実績づくりと割り切って使うのもあり【実体験】
クラウドソーシングサービス、低単価案件だからといって舐めてはいけません。たまに、思いがけない掘り出し物案件があります。
私の場合、クラウドワークスやランサーズで受けた名前を出した案件がポートフォリオとして活用できたことがありました。こういうのがクラウドソーシングサービスの面白いところだと思います。「将来的にこういう仕事をしたいから、それに役立ちそうな仕事を探す」と割り切って使ってみるといいのではないでしょうか。
逆に、クラウドワークスやランサーズを極めるつもりでコツコツ受けていったら高単価のスカウトが来るようになったという体験談も聞いたことがあります。私はこちらの道には進みませんでしたが、こういう使い方もありかもしれません。
3.転職サイトやビジネスSNSで探す
転職サイトには「業務委託」としてフリーランスの募集案件が掲載されていることがあります。私はIndeedとWantedlyを利用したことがありますが、Indeedで1社、Wantedlyで数社ご縁ができました。
転職サイトは法人が募集をかける場所なので、比較的条件の良い案件が見つかる傾向があるように思います。ただし、クラウドソーシング以下のレベルの低単価を提示されたこともあるのであくまで「傾向」として考えておいてください。ある程度経験積んだライターさんにはぜひ利用をおすすめします。
Wantedlyを使って案件を探した話【実体験】
Wantedlyはちょっとくせがあって、普通の転職サイトとはちょっと違うんですよね。公開ページに条件などが載っていないことも多いので、相手と直接メッセージをやりとりして条件などを確認しておかなければいけません。
メッセージでやりとりしたあと、トライアルやSkype・zoom、Whereby(昔のappear.in)などを使ったWEB面談を行なって決定、という流れになることが多いようです。
Wantedlyについては、こちらの記事でも紹介しています。
4. コンテンツ制作会社に登録する
コンテンツ制作会社、編プロ、ウェブサイト制作会社などとご縁ができると、定期的に案件を獲得しやすくなります。特にコンテンツ制作会社は登録ライターを定期的に募集しているので、チャレンジするといいでしょう。
なお、コンテンツ制作会社は登録にあたってテストライティングなどのスキルチェックを行っているケースが多いです。あまりに初心者すぎるとスキルチェックに通らず登録自体ができないという可能性がありますので、ある程度キャリアを積んだ方のほうがいいかもしれませんね。
コンテンツ制作会社のクライアントはしっかりした法人が多くディレクションもきちんと入ることがほとんどなので、仕事の流れがとてもスムーズです。中には個人で営業していたら決して担当することができないであろうクライアントの仕事ができることもあり、経験も積めます。
コンテンツ制作会社からの案件獲得パターン【実体験】
コンテンツ制作会社に登録しておくと、制作会社から「こういうコンテンツを作れるライターはいませんか」という募集が定期的に届きます。できそうだと思ったら積極的に手を挙げるといいでしょう。
ただし、コンテンツ制作会社によっては非常に多くの登録ライターを抱えているケースがあります。案件によっては登録ライター内で獲得競争が始まるので、登録していれば安泰とはならないことには要注意です。
編プロについては、私の場合は小さな出版社とご縁ができ、定期的にブックライティングの仕事をいただいています。これはライター募集記事を見つけて私から応募した案件でした。
ブックライティングについては、この記事でも少し書いています。
ポートフォリオに掲載できないことがほとんど【実体験】
制作会社経由で受けた仕事は実績として公開できないケースがほとんどです。
私のライターとしてのキャリアは、コンテンツ制作会社グリーゼの外部委託ライターから始まりました。ここでは大手企業の案件もやってきましたが、これについては自分の実績として一切出していませんし、出せません。
このような事情から、公開できる実績が欲しい人には積極的におすすめできません。ただし、公開できなくても経験を積みたい、実績を積みたいという人にはかなりおすすめしたい方法のひとつです。
5.ウェブ上に「ホーム」を作って待つ
サイトやブログ、noteなど、なんでもいいのででもいいのですが、自分の「ホーム」をウェブ上に作っておくことをおすすめします。
ライターがライター募集案件を探すのと同様に、クライアントもライターを探しています。そんなときに見つけてもらうようにするには、「自分というライターがここにいる」とウェブ上で主張しておくことが必要です。
最近は特にnoteに人が集まっているようですね。note経由でお問い合わせをもらったというライターの話をちょこちょこ聞きます。ただ、私は今はこのブログで精一杯でnoteをほとんど更新していないのでこのあたりはあまりわかりません。
待ちの姿勢で仕事は来るのか?【実体験】
サイトやブログなどを作って問い合わせを待つ、待ちの姿勢の案件獲得法。本当に案件が来るのか?と思う人もいるかもしれませんが、来ます。
私ももうこのサイト作って長いのですが(何年くらいだろう?)サイトのメールフォーム経由で問い合わせていただき、ご縁ができたことはいくつもあります。
これはあくまで私の傾向ですが、サイトに問い合わせくださる方とは比較的ご縁が長く続くように感じています。
「ライター名鑑」の登録も効果的【実体験】
ホームとは少し違うのですが、全国のライターの情報を集めた「ライター名鑑」というサイトがあります。このサイトに登録しておくのも効果的です。
ライター名鑑からの問い合わせはだいたい数か月に一度くらいの頻度できます。
ライター名鑑には知り合いのライターも多く登録していますが、やはり「重要な営業ツールのひとつ」程度の位置づけはみんなしている印象です。登録料は必要ですが、登録料をすぐにペイできる程度には問い合わせが来ますので、プラマイだとむしろプラスになる計算ですね。
6.ライター同士のつながりを作っておく
意外と馬鹿にできないのが、知り合いの紹介です。紹介してもらった仕事は、お互いに自分の信用かかっているのでスムーズに仕事をするし、場合によっては気心知れた知り合いとチーム組んで案件にあたることができるので、けっこうありがたいこともよくあります。
知り合いどうしで仕事をした例【実体験】
ライターの知り合いから声をかけられて、一緒に大きな企業の案件をしたことが何回かあります。具体的な企業名は出せないのですが、大手学用品メーカーや大手健康食品メーカーなどです。
また、知り合いのライター6人くらいでビジネス書籍のライティングを行ったこともあります。どの案件もとても勉強になりました。
仕事を探すルートは複数持っておこう
ライターの案件確定方法を6つ紹介しました。
このうちのどの方法をしたほうがいいかというと、答えは「できるかぎり全部」です。
投資の格言に「卵は一つのカゴに盛るな」というものがありますが、これはライターの案件探し方法も同じです。
特にクラウドソーシングやSNSは、いつまでも使えるとは限りません。いつかサービスが終了してしまう、あるいは仕様変更で使い憎くなってしまうこと可能性もありますよ。それを考えると、便利なサービスを使って積極的に探すのと並行して、長いお付き合いができるクライアントや、自分のサイトや人脈などのルートを作っておくと万一のときも安心ではないでしょうか。
私の場合、かつては検索やクラウドソーシングサービス、SNSを使って探すことが多くありました。しかし今では、長いお付き合いのクライアントや自分のサイト、人脈を使って安定的にお仕事をいただくことができています。ありがたいことです。