ライターは写真が撮れたほうがいいのか?

ライターは写真が撮れたほうがいいのか?

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先日、クライアントとお話をしていて「鶴原さんはちょっとした写真も撮ってくれるので助かります!カメライター(写真も撮れるライターをカメラ+ライターで「カメライター」と呼びます)」と言われました。

いえいえいえいえ、ちょっと待ってください。確かに私は写真も撮りますが、写真の腕に関しては素人です。自分でもそれは自覚していて、写真教室に入って改めて写真のスキルアップを試みているレベルです。

ただ、どうもクライアントのお話を聞いていると、写真も撮れるライターはあまり多くなさげ。

ということで、今回は、写真も撮れたほうがいいのかお悩みのライターさんに、ライターと写真の話をしようと思います。なお、あくまで「私の」意見なので、これが正解ではないということは念頭に置いていただけるとありがたいです。

今回のポイント

  • ライターの種類によってはカメラがあったほうがいい
  • とはいえ、カメラがなくとも十分ライターとしての仕事はできる
  • 必要だと感じたら少なくともミラーレス一眼は用意しよう
  • ライターによっては写真スキルが必要

    ライターは写真を撮れたほうがいい?

    ライターは写真を撮れたほうがいいのか。結論を言うと、どのようなライターになりたいかによります

    SEOライターなら基本的に写真スキルは不要

    SEOライターのような完全にWEBで完結できる仕事を中心にしたいなら、写真のスキルはいらないでしょう。自分で写真を撮る機会はまずありません。

    取材ライターならある程度の写真スキルは必須

    取材ライターになりたいなら、写真スキルはあったほうがいいです。なぜなら、取材ライターは往々にして、取材時に自分で写真を撮らないといけないからです。

    ただし、求められるレベルはあまり高くないことも多いので、あまり気負う必要はないでしょう。

    編プロなどと仕事をする場合は写真スキルなしでもまず大丈夫

    編プロやWeb制作会社と一緒に仕事をするライターであれば、私の経験上、写真スキルが必要になることはまずありません。なぜなら、このような会社の制作物は写真も相応のクオリティを求められるので、ライターとは別にフォトグラファーを手配することが多いからです。

    取材ライターが写真を撮るのはどんなとき?

    ライターが写真も撮るときとは?

    取材ライターは、取材と写真撮影をすべて一人で行わなければいけないことがあります。

    私の場合は、インタビュー取材や鉄道の報道公開があるとき。あとは、お出かけ系の取材もだいたい私が行います。むしろ、フォトグラファーの方とご一緒する機会のほうが珍しいくらいです。

    メディアでいうと、ねとらぼ交通課、鉄道チャンネル、乗りものニュースはほぼ私が撮っています。web和樂の記事も私が撮ったものが多いですね。

    インタビュー系の取材は私が撮ることもありますが、先方から写真を提供していただけることもよくあります。

    ライターが写真を撮るならミラーレスはあったほうがいい

    ライターはミラーレス一眼を持っていたほうがいい

    写真を撮る場合の機材は、メディアによって異なります。最近はスマートフォンのカメラの性能が上がっているため、「スマートフォンで撮影した写真でもOK」とするメディアもあります。

    ただ、私はミラーレス一眼カメラで撮影するようにしています。理由は2つ。

    • ミラーレス一眼のほうがより細かな設定ができる
    • 案件によってはスマホ撮影はNG

    それぞれもう少し詳しく説明します。

    ミラーレス一眼のほうがより細かな設定ができる

    カメラの設定について説明するととても長くなるので割愛しますが、シャッター速度やF値、ホワイトバランスなどの細かな設定ができるのはミラーレス一眼ならではです。

    特にありがたいのは、鉄道関連の取材のときです。最近は列車の方向幕にLED表示が使用されているため、綺麗に撮影しようと思ったらシャッター速度の調整が不可欠で、スマートフォンだとうまくできないこともしばしば。カメラだとシャッター速度を調整してきれいに撮影できるので、本当にありがたく思います。

    案件によってはスマホ撮影はNG

    経験上、インタビュー記事の取材は場合はスマホでの撮影はNG、ミラーレス一眼、最低でもコンパクトデジタルカメラで撮ってくださいと言われることがほとんどです。

    インタビュー取材を将来やっていきたいと思うなら、ミラーレス一眼を購入しておいたほうがベターでしょう。

    インタビュー記事の撮影でスマホを避けるべきなのはなぜ?

    明確な理由は言われたことがないのですが、何度か「インタビュイーに失礼だからスマホ撮影はやめてください」と言われことはあります。

    要するに、インタビューの最後に、「お話ありがとうございました。お写真撮らせていただきます」と言っておもむろにスマートフォンを向けると、相手は戸惑うし、人によっては失礼だと感じるのではないかというわけです。

    同様の理由で、極力コンパクトデジカメも避けてほしいと言われたこともありました。

    スマホでの撮影はもうかなり一般的になっていますし、一部のスマホはもう撮影機器と言っていいのではと思うほど性能が高いと思っているのですが、こういった事情からスマホNGの場はまだまだあります。

    このような事情から、念のためミラーレス一眼カメラを用意しておいたほうが無難といえるでしょう。

    カメラを買ったら「明るさ」設定を理解しておこう

    カメラを買ったら明るさ設定を理解しておこう

    取材で使うためにミラーレスを買うなら、いわゆるエントリー機の、標準レンズセットで十分だと思います。経験上、ほぼ標準レンズで対応できます。

    レンズのことを考えはじめると、いわゆる「レンズ沼」に落ちてしまうので、そこはほどほどにしたほうがいいでしょう。私も何度もレンズ沼に落ちそうになっています(すんでのところで踏みとどまっています)。

    ただし、シャッター速度とISO感度、F値は理解しておいたほうがいいと思います。この3つを理解しておけば、まずなんとかなります。

    このあたりの説明は私のような素人がするよりプロの方のブログを読んだり、入門編的な本を読んだほうがよほどいいです。

    おすすめの本は「写真のことが全部わかる本 完全版 (上達やくそくBOOK) 」。私はこの本で基本的な知識を学びました。わかりやすくていいです。完全版は撮影から現像(Lightroomでの画像の調整)まで解説しているのでさらに楽。この1冊があれば、基本的な話はほぼすべて網羅できると思います。

    こちらの本もおすすめ。波止場の写真学校のテキストにもなっています。AmazonはKindle Unlimitedに入っているのでKindle Unlimitedに加入していれば無料で読めるみたいですね。

    特に、インタビューはだいたい会議室(室内)で行います。室内は明るいように思えますが、写真を撮るとなるとカメラは「暗い」と判断することが往々にしてあります。また、照明の色も自然光とは異なります。

    写真の明るさの設定については取扱説明書と本をしっかり読んで理解して、事前に自宅などで練習しておくと、いざという時に焦らなくて済みます。

    それでも不安なときは、「念のためスマホでも撮影させてください」と一声掛けてスマホで撮っておくといいかもしれません。室内での撮影はスマホのほうがいい場合もあります。そのときに備えて、スマホはカメラ性能がいいものを持っておくといいでしょう。

    結論:取材ライターになるなら写真が撮れたほうがいい

    ライターも写真を撮れたほうがいい

    ということで、結論。

    ライターは、仕事の内容によっては写真が撮れたほうがいいです。

    案件によっては、取材現場でライターが取材と撮影の両方をしなければいけないことがあるため、ある程度の写真のスキルは必須と言っていいでしょう。

    機材はスマートフォンで十分なこともありますが、現場や相手によってはミラーレス一眼があったほうがいいので、ミラーレス一眼を所有し、簡単な設定くらいは理解しておいたほうがいいです。

    ただし、それでも現場によってはカメラの設定に悩むこともあるので、カメラでの撮影にこだわるよりは、バックアップやいわば保険としてスマートフォンで撮影するのもありだと思います。

    余談:だけど「カメライター」とはまだ名乗れない私

    一応、ミラーレス一眼を持っていて取材時には写真も撮る私ですが「カメライターさんなんですね!」と言われると「違います!」と否定してしまいます。

    「カメライター」は、カメラも、ライティングも、どちらもちゃんとできる人だと考えます。私はまだまだ、カメラについては「ちゃんと」できていますとは言えません。取材現場で一緒になる、写真も撮れるライターの方の記事を見ると、私より上手いなあと思うことばかりです。

    まだまだ、写真スキルは向上の余地だらけ。「まだまだだなあ」と落ち込むのではなく、「のびしろしかない」と前向きに考えて、写真の腕も上げていこうと思っています。

    About This Author

    鶴原早恵子
    京都在住フリーライター。SEO記事から取材・インタビュー記事まで作成。取材可能範囲は関西中心に、全国・リモートも対応いたします。鉄道・お出かけ系記事の場合は写真も自分で撮影可能。鉄道好きなのに乗り物酔い体質なのが悩みのタネ。

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