SEOライター、4日間だけ「先生」になるの巻

SEOライター、4日間だけ「先生」になるの巻

ご縁があって、4日間だけ大学の先生をしてきました。今回は、その話の備忘録を兼ねたメモ的なブログです。

今回のポイント

  • ライティングも、教えるのも、「準備」が8割
  • イマドキの学生はすごい
  • いろいろ反省点は多かったものの、実り多い経験だった
  • SEOライターとして学生に教えることになった経緯

    まずは、簡単な経緯から説明。とはいっても、難しいことはありません。以前からお世話になっているKYOTO LETTERというメディアを運営している藤田さんが、龍谷大学で学生向けに「webメディアの作り方」というテーマで特別授業をすることになったため、そのサポートとして学生にSEOを教えてほしい……というお話をいただいたのがきっかけです。

    Screenshot

    KYOTO LETTER 京都から、届ける

    京都の”好き”が見つかるWebメディア

    SEOライターと名乗ってはいますが、正直、人に教えられるほど最新のSEO情報を追い、体系化して理解しているかというとあまり自信はありません。ごくごく初歩を抑えているだけという自覚はあります(そのごくごく初歩だけでもなんとかなっているのが、SEOの面白いところですが)。が、今回は学生向けなので、そのごくごく初歩でも十分ということだったので、お引き受けすることした次第です。

    4日間の授業の内容とは……?

    授業の内容は、龍谷大学のwebメディアを作ってみよう、というもの。龍谷大学の国際学部の学生さん(希望者のみ)が集まって、KYOTO LETTERのみなさんがメディアの作り方や写真の撮り方やWordpressの使い方などを説明し、ライターのコマツマヨさんがインタビュー記事の作り方を、私がSEO記事(一般記事)の作り方を説明するというものです。

    Screenshot

    Komastumayo Writing Office

    伝えること、なんでも。

    もちろん、一種のワークショップなので、学生も実際にwebメディアの記事を作成します。3人1班に分かれ、3日で各班インタビュー記事とSEO記事(一般記事)を1本ずつ、計2本の記事を作成するというもの。ちなみに、1記事の目安の文字数は3,000字です。

    最初この話を聞いたときの第一印象は「めちゃくちゃハードスケジュールでは?」でした。SEO記事(一般記事)はどんなキーワードで何を書くか考え、資料や情報をそろえるだけでもそれなりに時間はかかります。インタビュー記事だって、誰にどんな話を聞いてアポ取りして決め、文字起こしするだけでもけっこう時間がかかります。

    しかも、4日の期間のうち、1.5日は座学、1日は講評、つまり、実働できるのはほぼ1.5日。これで企画からWordpress入稿まで行います。スケジュールとしては非常にタイトです。私の場合だと、このスケジュールで引き受けるのは報道公開などのニュース性が高い記事くらいです。なお、厳密に言うとニュース性が高い記事は最終的な編集・入稿は編集部でしてもらっているので、企画からWordpressまで入稿のフルコースをこの期間で行うことはほぼありません。

    しかし、フタを開けてみると、まったくの杞憂でした。

    学生の底力を見た。プロのライターとしてもやっていけるかも?

    京都 ライター 大学で教える

    龍大の学生さんたち、すごかったです。

    あっという間に記事のテーマを決めて、情報を集めてまとめていました。すぐに誰に何を聞くかアポを取って、承諾してもらって、話を聞いて、写真撮って、文字起こしして、記事にしていました。記事にもよりますが、おおむね3,000字を越えていたと思います(越えていない記事もあります)。

    みなさん、発想力と行動力の固まりでした。すごい。

    しかも、内容のクオリティも高い。龍谷大学の学生でないと思いつかない、思いつけない、取材できないネタも多く、中には「これもうちょっとしっかり取材したら、大学の公式サイトに載せてもいいのでは」と思えるようなものや「この記事、普通に駆け出しライターとしてお金もらえるレベルでは?」というものも。

    学生さんたちの表情も、最初は「大丈夫かな……」って感じだったのがどんどん「できる!」に変わっていって、とても楽しい4日間を過ごさせていただきました。

    なかには積極的にいろいろ聞いてくる学生さんもいて、その積極性にもびっくり。大学生当時の私はかなり人見知りだったので、慣れている教授ならまだしも、臨時の特別授業に来た、ポッと出のよくわからないおばさんに質問できなかったと思います(だから説明時にちょこっと自己紹介に時間を割いたんだけど、これ失敗だったな、今考えると)。

    個人的にも、長男が大学生、次男が高校生なので、イマドキの大学生の雰囲気を知れてよかったです。

    どんな記事ができたのか気になった方は「龍大の話題」というメディアをご覧ください。

    今回の私の反省点

    で、それはそれとして、私の反省点。

    前述の通り、私はSEO記事の作り方を説明したのですが……今から思い返すとぼろっぼろ。言葉不足のところも多く、まったくの初心者向けに説明しようとしてかえって難しくなってしまい、場を和まそうと余談をいろいろ含めた結果時間オーバーになるという、まったくもってダメダメな落とし穴にずっぽりハマっておりました。

    さっきもちらっと書きましたが、学生にとっては私は見知らぬおばちゃん。一応「私はこういう人間です」ということを伝えておきたくて自己紹介や事例紹介の時間も取ったのですが、これが失敗しちゃったなーと。さらっと流してしまったほうがよかったかもしれない。あとから大学生の長男に「いらんでそんなん」と冷たく言い放たれました。事前に相談しておけばよかったなあ。

    もしまた次、どこかでSEO記事の作り方について説明する機会があれば、もっと整理して、わかりやすく、楽しくやりたいと思っています。とりあえず、いつ使うかわからないけど、説明用資料を手直ししておこう。今資料を見返すと本当にひどいわ……一応2日くらい前から練習は繰り返していたんだけどな。

    About This Author

    鶴原早恵子
    京都在住フリーライター。SEO記事から取材・インタビュー記事まで作成。取材可能範囲は関西中心に、全国・リモートも対応いたします。鉄道・お出かけ系記事の場合は写真も自分で撮影可能。鉄道好きなのに乗り物酔い体質なのが悩みのタネ。

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