報道公開取材もまた、楽しい

報道公開取材もまた、楽しい

12月に入り、久々に報道公開イベントの取材をいくつか行っています。そういえば報道公開の取材の話はあまりブログに書いていなかったので、ちょっとここでまとめておこうと思います。

報道公開取材とは

報道公開とは、たとえば新しくできたお店とか新商品とか、そういったものを一般とは先にメディアに公開することです。もしくは、メディア専用のスペースを用意するのでそこで取材してください、みたいな取材ですね。テレビや雑誌、ウェブメディアでもこのような記事をよく見かけると思います。

私の場合、報道公開取材は圧倒的に鉄道関係が多いです。鉄道会社が「今度投入する新車を事前に公開するので取材に来てください」みたいなパターンですね。

これがグルメ系が得意なライターになると、たとえばどこそこホテルのスイーツフェアの取材とかそういう取材になったりします。

報道公開取材はこんなところが楽しい

報道公開の取材は、インタビュー取材とはまた違った楽しさがあります。

メディアならではの経験ができる

一般公開より先に新しいものが見られる。メディアだからこそ入れる、非公開の部分に入れる。メディアだからこそ聞ける担当者の解説が聞ける。

このようなメディアならではの取材体験ができるのが、報道公開の楽しいところです。特に私は数年前から北大阪急行電鉄の延伸を取材していたのですが、建設中の駅や線路が見られたのは非常にいい経験でした。

夜中の工事見学ができたのも、メディアの取材だからならではですね。非常に寒い夜の取材でした。

知り合いが増える

インタビュー取材は一人で行いますが、報道公開に行くと非常に多くのメディアの方と一緒に取材します。そうなると、何度も顔を合わせている人とは自然と顔なじみになるものです。

顔なじみができると、そこでいろいろ情報交換ができるのも楽しみのひとつ。私の場合は圧倒的に鉄道系の取材が多いので「先日の何々電車の公開は行きました?」みたいな話から「あの話、どう思います?」みたいな雑談まで幅広く話し、情報交換をします。

ちなみに最近もっとも役立った情報は「どこそこにあるたこ焼き屋さんが大阪で一番美味い思う」という話でした。

勉強になることが多い

報道公開取材の最大の特徴は、複数のメディア関係者が同時に取材を行うことです。だから当日は、他のライターやカメラマンの取材の方法を間近で見ることができる貴重な機会でもあります(もちろん自分の取材はしっかりしなければいけませんが)。

さらに、取材後に各メディアが公開する記事や写真もとても参考になります。

最近、オールドメディアはSNSなどで批判されがちですが、実際オールドメディアの方々と取材現場で一緒になり、その記事を読むと、やっぱりすごいと思います。記事化は早いし、内容も的確。写真もきちんといいショットを押さえていて、とてもじゃないけど太刀打ちできません。

また、報道公開によっては担当者の囲み取材が行われます。囲み取材にどのような質問をするかは自分でもある程度考えているのですが、それでも「その質問は思い浮かばなかった」というような質問をする記者・ライターの方がいらっしゃるもので……やはり、とてもじゃないけど太刀打ちできないな、と思います。

報道公開取材のときにいつも考えていること

何度もいいますが、報道公開取材のときは多くのメディアから記者、ライター、カメラマンがやってきます。記者やライターであっても、私のように取材と同時に写真を撮るという人も多く、要するに「ほぼみんな何かしらの写真を撮る」と考えていいでしょう。さらにテレビ局も取材に来ていると、動画撮影をやっている人もいます。

そのため、「他の人の邪魔にならないように撮影すること」「撮影したらすぐに場所を譲ること」は常に意識しています。

中には一発勝負で撮らなければいけないこともあるので、そのようなときは大変です。事前に「このあたりなら大丈夫かな」と考えて場所取りをするのですが、結構ミスったりして「しまった!」となることも。

特にこの取材のときは大変でした。入線と出発は一回だけなので、テレビカメラの邪魔にならないように気をつけました。自分の写真はろくに撮れませんでした。ホームドアがあるとかなり難しいです。ホームドアに近づくと危険だし。

どのようなものであれ、取材は楽しい

インタビューやブックライティング、報道公開取材から現地を見に行くルポ的な取材と「取材」とひとことでまとめてもその内容はさまざまです。ただ、どんな取材にも楽しさと難しさがあるということははっきり言えます。

なお、報道公開取材は私の場合、ウェブメディアに書いているうちに編集から「この報道公開行けますか?」と声をかけてもらうことがほとんどです。あとは、取材に行ったときに主催会社の広報の方と名刺交換をして、それがきっかけに直接声をかけてもらうこともありますね。いつか報道公開の場に取材に行きたいと考えているライターの方は、まずウェブメディアのライターを目指すといいかもしれません。

最後に。現在公開されている記事にリンクを張っておきます。これも報道公開取材です。内部は動画のほうが面白くていいのですが、記事には掲載できませんでした。運行したらぜひ乗ってみてください。最高です。

About This Author

鶴原早恵子
京都在住フリーライター。SEO記事から取材・インタビュー記事まで作成。取材可能範囲は関西中心に、全国・リモートも対応いたします。鉄道・お出かけ系記事の場合は写真も自分で撮影可能。鉄道好きなのに乗り物酔い体質なのが悩みのタネ。

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