ライターはブログやnoteをすべきかどうかという話が、定期的にSNSで話題になります。
私の意見は、「べき」ではないけれども、特に初心者は「しても損はない」。
なぜそう思うのか。大きな理由は6つあるので、今回はそれを紹介します。デメリットについても紹介するので、ブログやnoteをすべきか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
今回のポイント
ブログ、noteをしても損はない理由6つ
ではまず、ブログ(note)をしても損はないと考える理由を5つ紹介しましょう
1:ポートフォリオになる
ブログやnoteは、特に記名記事のポートフォリオがまだない時期は、ポートフォリオとしても使えます。
仕事で受けた案件ではないので、ポートフォリオと名乗ることに引け目を感じる人もいるかもしれません。
しかし、少なくともブログの記事はあなたが書いた記事です。それも、編集者が入っていないナマの記事です。テーマ設定、構成、取材、すべてにあなたの実力やセンスが現れます。
このような記事は、あなたのブログやnoteでしか読めないと言っていいでしょう。
提出の際に「記名記事のポートフォリオがまだほぼないため、代わりに私のブログ(note)をご覧ください」と一言添えておけば、特に問題はありません。
2:文章力アップにつながる
2つめの理由は、文章力アップにつながることです。
文章を書くのにセンスは必要ありません。あるに越したことはありませんが、練習を重ねればある程度向上していきます。
文章術などの本を読み、ブログ(note)でそれを実践する。そして定期的に読み返し、リライトして記事をブラッシュアップする。これを繰り返していくと、文章力があがったり、より効率的に記事を書けるようになったりするのは間違いありません。タイピングも早くなります。
特にまだ時間に余裕がある駆け出しライターの方は、とにかく文章を書く試行錯誤を繰り返したほうがいいです。文章をさっと書けるようになるには練習あるのみ。
私自身、ブログを集中的に書く時期が定期的にやってくるのですが、その時期になると文章力が上がる、タイピングが上がるなどのスキルアップができるように感じています。
3:お問い合わせが来ることがある
これは特にnoteに言えることですが、最近はnoteでライターを探すクライアントも多いようです。私はnoteをほぼ使っていないのであまりはっきりと言えないのですが、ちょこちょここのような話を聞きます。
ただ、私自身ブログに少し力を入れるとお問い合わせなどが来ることが多く、noteもきっとお問い合わせ増加に役立つのではないかと感じています。
ある程度リピート依頼を受けられるようになってからは話が別になりますが、駆け出しで案件探しを頑張っている人は、ブログ(note)に力を入れておくことでお問い合わせが来ることを狙うのはありでしょう。
4:CMSの操作に慣れることができる
CMSとはコンテンツマネージメントシステムの略で、Wordpressのように簡単にコンテンツを作って公開できるシステムスです。
ライターの仕事の中には、記事を書いてWordpressやその他のCMSを使って入稿するまでしなければいけないことがあります。私も結構Wordpressなどへの入稿までを担当します。
そのようなときに、WordpressやCMSの操作に慣れておくと楽です。
操作に慣れるためにも、Wordpressを使ったブログやnoteなどのCMSを使ってコンテンツを作る経験はしておいたほうがいいでしょう。
なお、実際に入稿するCMSはWordpress以外のこともあります。しかし、基本的にWordpressがわかっていれば他のCMSもすぐに慣れるでしょう。私もそうでした。
5:SEOライティングを実践できる
SEOはコンテンツ以外の要素も大きいのですが……それでも、SEOを狙った文章を書くSEOライティングの実践ができるのも、しても損はない理由のひとつです。
どのような文章を書けばいいのか、装飾はしたほうがいいのか、画像をどうするか。Wordpressを使って自分のブログを作った場合、実際に狙ったキーワードで上位表示されると自信もつきますし、案件に応募するときのアピールポイントにもなるでしょう。
検索順位のチェッカーなどの見方、グーグルサーチコンソールの使い方などもある程度わかるようになるので、確実にスキルや知識はアップします。これはライター、特にSEOの世界でやっていきたいライターにとっては武器のひとつにもなります。
※SEOライティングをするつもりがないならこのメリットは無視してOKです
6:セールスライティングを実践できる
これはSEOライティングと同じ理屈。ブログやnoteでアフィリエイトや有料note販売に挑戦すれば、自分で何かを販売するという経験ができます。
結果、どのような内容で、どのような言葉でモノやサービスが売れるかを経験でわかるようになるし、モノやサービスを売るのはとても難しいことを改めて知ることができる。セールスライティングの分野も手がけたいと思っているなら、経験値を積むという意味でもやっておいて損はないでしょう。
※セールスライティングをするつもりがないならこのメリットは無視してOKです
ブログ、noteをするデメリット
基本的にやって損はないブログやnoteですが、もちろんデメリットもあります。私が考えるデメリットは大きく2つ。
1:時間がかかる
ブログ、noteを書く最大のデメリットは「時間がかかる」です。私も過去に時間がないのを理由にブログなどをほぼ更新できない時期が定期的にやってきます。
ブログを書く時間ですが、私の場合少なくとも30~1時間はかかります。これは純粋にタイピングしている時間だけなので、ネタ出しや画像選定、更新後のリライト(私の場合、ブログは定期的にリライトなどをしています)などを含めると、もっと長い時間がかかると考えてください。
特に副業ライターや、お子さんが小さい、要介護の方が家族にいるなど、時間をやりくりくして原稿を書いているライターの人にとっては、この時間を捻出するのが難しいという場合もあるでしょう。
その場合は、スキマ時間に少しずつスマホで書きためるなどの工夫をしなければいけません。
2:自信喪失する可能性がある
2つめのデメリットは継続できなかった場合のメンタル問題です。
ブログやnoteに何を書いたらいいのかわからない。そうなると、四六時中「ブログ(note)に何を書こう」と悩んでしまい、結果仕事や日常生活がなんとなーく気もそぞろになってしまい、集中できなくなることがあります。
結果、考えるのが面倒になってしまって、ブログ(note)ももういいやーとモチベーションが落ちてしまう。そして、「ブログ(note)を続けられなかった……」と継続できなかったことを負い目に感じ、自信を失ってしまう。
私自身、ブログが書けない時期はそうなりがちです。ブログ(note)を続けているライター仲間を見て少し落ち込んだりとか。これはあまり精神衛生上よくないので、そうなるくらいなら最初からしないという選択肢もありです。
やるならnote?ブログ?
ではやるとしたらnoteかブログかという話ですが、私は、まずやるならnoteでいいのではないかと思っています。
noteをおすすめする理由:すぐに,無料で始められる
noteをおすすめする理由は、すぐに始められることです。アカウントを登録すればすぐに書ける手軽さはnoteならでは。思い立ったら吉日、鉄は熱いうちに打て。
ブログ(Wordpress)を使う場合、レンタルサーバーを借りてWordpressをインストールしてテーマ(デザイン)を決めてと、実際に書き始めるまでに手間や時間がかかります。お金もかかります。
このような手続きをしているうちに「なんかブログってめんどくさい」となってしまうと意味がありません。
noteをおすすめする理由:仲間ができる
noteはSNS的な側面もあって、気になる著者さんをフォローしたり、あるいはあなた自身がフォローされたりします。コメントも気軽につけられるので、ゆるーいつながりが作れる可能性があります。
ブログ(Wordpress)は人によりますが、スパムを防ぐためにコメント欄を閉じることも多く、その点ちょっと孤独感があるかもしれません。
noteをおすすめする理由:ネタ切れを防ぐ企画がある
ブログやnoteのデメリットのひとつに「継続できなかったら自信喪失する」を挙げましたが、noteには「投稿企画」といってお題の募集やコンテストが行われています。
書くネタないなあ、何を書こうかなあと悩んだときに参考にできるので、ネタ切れで困った、書けない!となる可能性はぐんと下がります。
noteをおすすめする理由:ライター募集案件がある
noteには、ライターを募集している人やライター案件を探している人がいます。
たとえば私は、ブックライティングの仕事を見つけたのはnoteででした。
また、定期的にライター募集情報をまとめて投稿してくれている方もいらっしゃいます。
案件探しという点でも、noteは使えます。
私がnoteではなくブログ(Wordpress)をメインにしている理由
では、このように言っている私はなぜnoteではなくブログ(Wordpress)を中心にしているかという話ですが、それは「損はない理由」の4、5がメインの理由です。
つまり「CMS(Wordpress)の操作に慣れるため」「SEOライティングを実践するため」です。
SEOについてはおかげさまで、今のところ狙っているキーワードである程度上位表示ができています。一応「取材ができてSEOにも強い」と名乗っている以上、自分のサイトが全然上位に表示されないというのは論外だろうなあと。
それから、ブログ始めた当時は、Wordpressへの入稿まで行う案件が結構あったので、Wordpressの扱いに慣れておきたいというのもありました。
WordPress入稿まで行う案件は今もちょこちょこありますし、「Wordpress入稿までできますか?」という問い合わせもしばしばあるので、需要がゼロになったわけではなさそうです。できれば案件が増えるとか、収入が増えるとかそういったわけではないかもしれませんが、できても損はないのではないかなと思います。
あとは、レンタルサーバー借りたりWordpressインストールしたりテーマ探したり考えたりというのが苦じゃない、むしろ楽しいと思うタイプであることも大きいかもしれません。
独自ドメインを取りたかったというもの理由のひとつですね。メールアドレスにフリーメール(Gmail)を使いたくなくて、独自ドメインほしいなあ、ならどうせならWordpressでサイト作ってみるか!と決めました。
しても損はないのだから、やってみてもいいんじゃない?
ということで、ライターはブログ(note)を書いたほうがいいのか問題について私なりの考えをまとめました。
私はアメブロから自分のサイトに至るまで、開業届けを出してから10年以上ブログを書いてきました。忙しいときは1年か半年くらい間が空くこともありますが、ぼちぼち続けてきています。
集中して書いた時期と、ほぼ書かなかった時期を交互に経験した結果、ブログやnoteは「やるべきとまでは言わないけれども、余裕があるならやっておいても損にはならない」と思うようになりました。
ライターはブログやnoteをすべきか否か。悩んでいる人は、やっても損になりませんから、余裕とその気があるならやってみてはいかがでしょうか。
少なくとも、定期的にまとまった文章を書くことはライターとしての基礎体力を作ってくれるはず。合わないなと思ってから撤退してもいいので、興味があるならやってみるといいでしょう。