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昨年末に家の片づけをしていたところ、以前少しだけ使っていたポメラ DM 100を見つけました。懐かしさを感じつつ改めて使ってみたところ、以前と使い方を変えてみると活用度が大きく上がることに気づいたため、今回はこの話を覚え書き程度に残しておこうと思います。
ポメラ DM100を購入した理由
まず、念のために簡単に「ポメラとは何か」を説明しておきます。
ポメラとは、ひとことで言うと「持ち運びができるワープロ」。もう「ワープロ」という言葉が通じない人も多くいるかもしれないので、もう少し簡単に説明すると、要するに文章作成専用端末です。インターネット接続ができないため、ネットサーフィンやメールの送受信などは一切できません。ただただ、文章をひたすら打ち込むだけの端末です。
私がこれを購入したのはもう10年以上前のことです。参考までにポメラ DM100の発売日を確認すると2011年11月25日でした。おそらく私が購入したのは2012年か2013年頃だと思います。
当時、私は今でいうところの「推し活旅行」に出ることが多く、出先で使える端末が何かないかと探していました。当時はまだノートPCは重く、タブレット端末もやや割高。スマホ+外付けキーボードを使用する方法も考えてみたものの、iPhoneでは親指シフト入力ができないという、私にとっては致命的な弱点がありました。
そこで目をつけたのが、親指シフト入力ができ、軽くて持ち運びやすく、値段も手頃なポメラ DM100です。
正直、文章作成しかできないという点に危惧はありました。たとえば、私は基本的にGoogleドキュメントで原稿を作成しているのですが、ポメラを使っていると、インターネット接続ができないためGoogleドキュメントが使えません。外出先で使うことを考えると、これは大きな不安点でした。
とはいえ、ポメラは当時(今もですが)ライターや作家などの文筆業をされている方々にも人気があるガジェット。同業者や類業者が使っているのなら、私も便利に使えるのではないか。最終的にこう考えたことが、購入の決め手でした。
私の場合、ポメラDM100を「外出先」で使うのは不便だった
購入して1~2年程度は、ポメラもそこそこ活躍していました。旅行したときはもちろん、仕事の打ち合わせ時にはメモを取るツールとしても活用していました。
ところが徐々に、危惧していたとおり、インターネット接続できないことが次第に不便に感じられるようになりました。
インターネットに接続できないから、たとえば出先でちょっと時間が空き「あ、あの原稿の続きを書こう」というときに対応できません。こういうときは、iPhoneでGoogleドキュメントを開き、フリック入力で文章を作成したほうがずっと便利です。これなら、電車の中で立ったままでも作業ができます。
その結果、活用場面がどんどん減っていき、やがて使わなくなってしまいました。
Googleドキュメントで原稿を作成する私にとっては、外で仕事をするにはインターネット接続が不可欠です。それなのに、これができない、自分の仕事スタイルに合わないツールを買ってしまったのが、最大の敗因(?)といえるのかもしれません。
ただし、当時は趣味でも文章を書いていたので、そちらでは時々使っていました。しかしそれも、同様の理由から、買って5年もするとほとんど使わなくなりました。正直当時は、「失敗しちゃったかな」とすら思っていた端末でした。
「場」ではなく「目的」を重視して使うことで、ポメラDM100が生き返った
こうして使わなくなってしまったポメラDM100ですが、なんとなく処分するのももったいなく、引っ越しの時もそのまま新居に持っていきました。だけど結局、どこに片付けたのかをうっかり忘れてしまって……
そして、ここで話は冒頭に戻ります。
そう、年末の大掃除のときに見つけたんですね。
もう長らく使っていないので使えないかもと思ったのですが、試しに電池を入れ替えてみると動きました。それで「もう一度使ってみようかな」と思い始めたのです。
ただし、ここでひとつ意識したことがあります。それは、ポメラの使い方。
以前は、外出先で使うことを考えていました。しかし、それではうまくいかないことは骨身にしみて知っています。そこで今度は、外に持ち出すことにこだわらず、文章作成に集中したいときに使うようにしました。
極端な話、文章作成に集中したいときは、家の中でパソコンを立ち上げていたとしても、あえてパソコンではなくポメラを使うようにしてみたのです。
つまり、以前は使う「場」を考えていましたが、現在は「目的」を考えるようにしたのです。より具体的に言うと「初稿作成」に限定しました。
なぜこう限定したかというと、私のライティング作業中、初稿作成はもっとも集中力が必要で、そのため集中しにくい外出先で作業することがほとんどない工程だからです。要するに、インターネット接続がなくても問題ない工程ということですね。
そこで、このような段取りで初稿を作成するようにしました。
- パソコンで原稿の構成を作る
- 作った構成をテキストファイルにコピーし、ポメラ用のSDカードに保存する
- ポメラで初稿を作成・保存し、SDカードでパソコンに移す
- パソコンで原稿をブラッシュアップする
このような手順で文章作成をすると、ポメラで初稿を作成している段階ではオンラインでドキュメントを同期させる必要がありません。インターネットなどで情報等を確認する必要がある場合は、原稿内に「※情報要確認」などの注釈を入れておき、パソコンでブラッシュアップする段階で調べて書き足せばOKです。ポメラで初稿を作成するときにスマホやタブレットを横に置き、それで調べながら作成するという方法もとれるでしょう。
この作戦は大成功。特に、「インターネット接続ができない」ことが見事にメリットに変化しました。自然と文章作成に集中でき、文章作成のペースが上がります。ポメラの活用度は大きく向上し、10年以上経ってようやく、遅ればせながら、「なるほどポメラはこう使うのか」とわかったように思います。目の前の霧が晴れたようなすがすがしさ半分、これに気づくのに長い時間が掛かったことに対する恥ずかしさ半分、という気持ちです。
「目的」を考えるようにした理由
なぜ目的を重視するようになったのか。それはと、インターネット接続がある環境のデメリットを強く感じるようになっていたからです。
原稿作成中でもメールやSlackの通知が入り、そのたびに意識がそちらに向いてしまう。集中力が途切れ、作業効率が落ちている感覚がありました。
それなら、いっそネットにつながらない環境を作ってしまった方がいいのではないか。そう考えたことがきっかけでした。
ただ、物足りない点もある
とはいえ、物足りない点はもちろんあります。
ひとつは、親指シフトが使えるのはいいけど、少しキー配置が違うのでミスタイプが増えること。ただ、これは慣れれば何とかなるし、スピードを競っている訳でもないので(少しいらつきはしますが)なんとかなります。
もうひとつは、予測変換機能がないこと。予測変換機能がないと、全部の言葉をタイピングしなければいけなくなります。パソコンなら、「た」だけタイプしたらすぐに「タイピング」と出るのに、ポメラDM100は「タイピング」とすべて入力しなければいけません。これが思っていた以上に面倒です。
そして最後に、さきほどの2のプロセスのときに、テキストファイルをANSIでエンコードして保存しないといけないこと。WindowsはデフォルトでUTF-8なので、普通に「保存」してしまうとポメラでファイルを開いたときに文字化けを起こしてしまいます。そのため「名前を付けて保存」し、エンコードを「ANSI」にして保存しなければいけません。これに慣れるまではちょいちょい失敗します。
とはいえ、こういったことはすべて慣れの問題なので、慣れてしまえばまあ、面倒だけどなんとかなるかなとは思います。ただそれでも、面倒であることには変わりはないので、物足りなさというか不便さを感じるわけですが。
とりあえずもう少し使ってみる。活用度によっては後継機購入も視野
ただ、個人的に、ポメラを万人におすすめできるかと言われると悩みます。文章作成に集中できるから私は嫌いではないものの、ここまで話してきたことから察せられるとおり、ピーキーな端末であることは否定できないからです。
従って、活用できる人はかなり限定されるのではないかなというのが正直な印象です。特に最近は音声入力されるライターも多いようなのですが、ポメラでは当然、音声入力は使えませんし、そういう方にはまったく適さない端末といえるでしょう。
とはいえ、私にとっては「使いどころが難しいけど嫌いではない」という端末なので、DM100の後継機のDM250の購入も視野にいれてもいいかなと思っています。
DM250はお値段的に少々お高めなのですが、DM100にはないアウトライン機能があって、それがとても気になっています。アウトラインが作れるなら、構成から作れるので、構成から初稿という特に集中力が必要な工程をすべてポメラで完結させられるのではないか。思っただけでちょっとワクワクします。
いずれにしても、購入するかどうかは、確定申告が終わったので、還付金を受け取って、住民税を払ったあとの残高次第。とはいえ実のところ、7:3くらいで購入に気持ちは傾いています。
それにしても、使い方の軸をずらすだけで古いツールはこれほど見事に生き返るものなのですね。










