京都・嵐山にほど近いところにある「鹿王院」。由緒正しき古刹で、こじんまりした借景のお庭が素敵な隠れた紅葉の名所なのですが、今秋からここも夜間ライトアップを行うことになりました。
その夜間ライトアップの開始前に、地元対象に内覧会が開催。わが家にも招待状が入ったので、見に行ってきました。ちょっと今日のブログは写真多めです。ぐるぐるスクロールしていただくことになるかもしれませんが、ご了承くださいませ。
山門に掲げられている「覚雄山」という額の字は、このお寺を建立した足利義満の手によるものなのだとか。この山門脇の紅葉はとてもきれいでした。
続いて、山門から中門に向かう参道。この参道はちょっとした紅葉のトンネルになっています。
中門をくぐって客殿へ。ここの縁側から眺める前庭が拝観のハイライト。
右手に舎利殿(内覧会では非公開でした)を、左手に紅葉を見ることができます。
これは個人的な感想なのですが、前庭は昼間見るほうがいいように思います。というのが、舎利殿の向こうに借景として紅葉の嵐山が見えるんですよ。夜は稜線が真っ黒になってしまっているので、ちょっと物足りない感じがします。
手前の、ライトアップされているところは確かにきれいなんですけどね……
さて、客殿を通ったら、昭堂(本堂)に。
昭堂に行く廊下の途中の石灯籠と紅葉。
昭堂の内部は撮影禁止でした。中には釈迦像や釈迦十大弟子立像(ちょうど今は東京国立博物館に貸出中)や、足利義満像などの像が安置されています。
ちょっとした人だかりができていたのが、室町当時の近辺の地図。地元の人にとってはとても興味深いものですよ。あっ、今うちがあるのはこのあたりだ、へえ、お寺だったんだーなんて言いながら見入っていました。
私も見てみたのですが、何がびっくりしたかってこのあたり一帯ぜんぶお寺だったこと。いや、今でもあちこちにお寺があるんですけど、一大寺町だったのだなあと感心です。
地図の解説に、桂川には丹波からの物資の関所が置かれて関税を取っていたとか、当時は渡月橋は現在の位置より約150m上流にあって天龍寺が管理していたとか、そういう話もあって興味深かったです。
現在地から約150m上流ってことは、現在の嵐山吉兆があるあたりでしょうか。今から考えるとちょっとメインストリートから外れていますが、当時は違ったのかもしれませんね。
今回は内覧会ということで地元の人が集中してやってきたので、待ち時間込みで1時間30分くらいかかったのですが、実際の夜間特別拝観は事前申込制で、1日100人限定。だから、待ち時間などはほとんどないと思います。ゆったりみて1時間もあれば十分なんじゃないかなーと。
紅葉のライトアップは混雑するのが容易に予想できるので私はあまり行けないのですが、こういう事前申込制の、ゆっくり見られるライトアップなら悪くないかも。
最後に、鹿王院の夜間特別拝観についてのお知らせページはこちらです。興味ある方は、ぜひ。